Life is like a garden

Perfect moments can be had, but not preserved, except in memory.

「洋書の森」翻訳者のためのウィークエンドスキルアップ講座  第39回 『一人の訳者ができるまで』夏目大先生

昨日は洋書の森のウィークエンドスキルアップ講座を視聴しました。
夏目先生が翻訳者になるまでのお話は、これまで講演会等で何度か
拝聴していて、その経緯をまとめられたnote「思い出すことなど」
も読んでいたので、今回はいいかな…と申し込まずにいたのですが、
数日前に突然、聞いてみようかなと思い立ち駆け込みで申し込んだ
のですが、これが大正解でした。

前半はたしかに以前聞いたことのある話だったものの、後半の
〈視聴者参加型〉のノンフィクションミニ講座では、訳し方に
とどまらず、最終的に何を目指して訳すのか、自分はどういう
本にしたいのか、といった1冊の本を訳すうえで重視している
ことについて伺うことができ、大変勉強になりました。

さらに、「書いてある通りに訳すのではなく読んだ通りに訳す」
「違う材料で同じ建物を建てる」、「読まれ方を意識する」など、
出版翻訳における大切な根幹を学ぶことができたのは貴重な体験
となりました。訳しているとつい木ばかりを見てしまい、原文と
つきあわせて合っているかどうかを考えることで頭がいっぱいに
なりがちですが、同時に森を見ることの大切さを痛感しました。

また、チャット欄を通して、視聴者とリアルタイムにやりとりを
しながら進めていくやり方が新鮮で、自宅で1人で聴いていても
大勢の人と同じ講座を共有しているという実感がわきましたし、
訳出について悩まれている箇所なども共有できて良かったです。

翻訳はともすれば孤独な作業になりがちですが、こうして大勢の
同業の方々と情報を共有でき、また第一線で活躍する先生のお話を
伺えたことは大変励みになり聴くことができて本当に良かったです。

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オンライン勉強会1126

今日はオンライン翻訳勉強会だった。

訳すときはたったひとつのaもtheも見落とさぬよう
しっかり原文を読み込まないといけないのだけれど
それに加え今日はたとえアルファベット1文字でも
おろそかにしてはいけないということが身に染みた。
どこまでも丁寧に原文と向き合っていかなくては。

原文にコーヒーが出てきて「魔女の宅急便」のシーンを思い出す。
「魔女…」は子ども達が好きで小さいころ何度見たかわからない。
初めて見たとき、おそのさんがキキに「コーヒーでいい?」と
尋ねるシーンにものすごい違和感を覚えた。昔留学したときに、
ホストマザーに「コーヒーは高校生にはあまりよくないから」
といわれて、1年間いちども口にすることがなかったのだ。

もちろん、架空の話だからと言ってしまえばそれまでだが、
ふと、英語ではなんといっているんだろう?と気になった。
日本語から英語に切り替えて見てみたらコーヒーがココアに
変わっていて、あぁやっぱり!と納得したことを思い出した。

『トットひとり』より

「プロフェッショナル仕事の流儀」というTV番組を見たのをきっかけに、
最近立て続けに黒柳徹子さんの本を読んでいる。『窓ぎわのトットちゃん』、
『小さいときから考えてきたこと』、そして『トットひとり』を読み終えた。

文中に、マリア・カラスが「人生は修練と勇気、あとは全部ゴミ!」
と言ったと出てくる。全部ゴミかどうかはともかく、「修練と勇気」
という言葉が心に響く。つねに自分を磨き、新しい一歩を踏み出す。

向田邦子さんとの思い出も彼女たちの飾らない日常を垣間見るようで、
読むことができて良かった。2人の人生が交錯する不思議なひととき。

本書では、著名な人々の人生の終焉についても多々綴られていて、
読み進めるうちにだんだんと辛くも感じたが、それでも読むうちに
逆に生に目を向けている自分がいた。「プロフェッショナル…」
のなかで徹子さんが、コロナ禍でおひとりで家にいて鬱々とした
気分になりませんか、という趣旨のことを尋ねられたときに、
いいえ、生きているだけでありがたいんだから、と仰ったこと
を思い出し、激動の時代を生きてきた彼女の言葉の重みを感じた。

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オンライン勉強会1121

穴があったら入りたい、穴がなくても掘って入りたいような
ひどい誤訳をする。原文の読み込みもまだ甘く、他の方々の
ような内容や流れをきちんとくみ取った文章になってない。
おなじ作家の同じ文章を1年半にわたって勉強しているが、
ずっと訳しにくいと感じていてうまく日本語にできない。

とはいえどんな訳文もこなせなければプロとはいえないので、
自分の実力のなさと、読み込みの甘さと、表現力のなさと…
いろんなことに打ちのめされ、その日はよく眠れなかった。

眠れぬ夜に思ったのはまだまだ勉強量が足りないということ。
まだ改善の余地はあり、まだやるべきことは多々残っている。
やるだけやって今の状態ならなすすべはないがそうではない。
そう思ったら前を向いて進んでいく元気が少しだけ出てきた。

受験とクリスマス

下の子の受験が近づいてきた。今月は学校説明会にいくつか参加し、
ようやく志望校を絞り込んだ。上の子のときも決まるのが遅くなり、
今回もそれ以上に遅くなったが、時間をかけたぶん、上の子同様、
本人の納得のいく学校選びができたと思うので、ひとまず安堵。

受験は2年前に上の子で経験済みなので2人目は随分楽かと思いきや、
利用する制度も、成績も諸々異なるので新たな気持ちで臨んでいる。
そして来年度はいよいよ上の子の大学受験。受験イヤーが続いている。
受験に加えて年賀状の準備やら、クリスマスケーキやおせちの手配…
さらに、各種検定(英検等)を全然受けさせていないことに気づき、
上の大学入試との兼ね合いもあることを知り、慌てて申し込むなど。

今週末には玄関にクリスマスリースを飾ろう。クリスマスツリーは…
数年前から飾っていない。2年前、もう子ども達も大きくなったし、
上の子も受験だし…と、クリスマスツリーを飾るのも、アドベント
カレンダーやシュトレンを買うのもやめて玄関にリースだけ飾った。

それはもう、じつに寂しいクリスマスだった。陰鬱な受験の年が
さらに陰鬱になってしまった。そしてその年の大晦日が近づく頃、
無性にシュトレンが食べたくなった。たまらなく食べたかった。
けれども街にシュトレンは売っていない。来年まで待つのか…と
思ったときにふと、自分で作ればいいんじゃないかと思いたつ。

一から作るだなんて難しそうだと若干ひるんだが、食べたい気持ち
には勝てなかった。調べてみたら意外とレシピはシンプルだった。
しかも、焼きたてのシュトレンは倒れそうなほどにおいしかった。
以来毎年手作りするように。2年前のクリスマスには感謝している。 

毎年作っているレシピはこちら

f:id:kmr475:20201117093530j:plain1週間前に作ったシュトレン。残りあと半分。クリスマスどころか12月まで残っているかどうか…

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