Life is like a garden

Perfect moments can be had, but not preserved, except in memory.

年賀状

数年前から徐々に年賀状の枚数を減らしていき、
80枚以上出していたのを20数枚にまで減らした。

完全に止めることも一時は考えたが、親戚や恩師、年賀状が
途切れると連絡がつかなくなる(SNS等でつながっていない)
人にはこれまで通り出しているので完全には止めていない。

また、年賀状をくれた人には、寒中見舞いを出すことに
したので、書く作業がなくなったわけではない。それでも
年末の負担がぐんと減り、精神的にすごく楽になった。

楽になっただけではない。毎年忙しい年末になんとか印刷して、
「元気?」とだけ添えて出す慌ただしい賀状よりも、ゆったりと
過ごせる3ヶ日に相手の年賀状を読んだ感想や、自分の近況を
綴って返信を出す方が、はるかに心のこもった言葉のやり取りが
できて、自分はこういう交流がしたかったんだ、と実感できた。

子供たちが小さい頃は、近況報告も兼ねて、写真を
7~10枚ほど添付して毎年出していたが、下の子が
中学校に上がったタイミングで写真付きを止めて、
メッセージのみに変えた。それが5年前のことで、
そうすると「元気?」、「会いたいね」といった
メッセージの他に思いつかない人もでてきて、
毎年機械的に大量に印刷して、「元気?」とだけ
書き添える作業に疑問を覚えるようになってきた。

また、ここ4、5年は年初にSNSで挨拶を入れるように
なったので、年賀状と重複するのも気になるように。

そこで、まずはSNSで繋がっている人たちに今後は
年賀状を出さないことを伝えたのが数年前のこと。

そして去年、思い切って親戚や恩師など、ごく一部を
除いてこちらからは出さず、年賀状をくれた人にだけ、
「寒中見舞い」を出すことにした。そうすれば、もし
相手もそろそろ止めたいと思っているなら、こちらから
きっかけを与えられるし、出したいと思う人は恐らく
これからも送ってくるだろうと考えた。

それでも、今年の頭に年賀状をくれた人に寒中見舞いを
書きながら、「来てから出すなんて偉そうでは…」という
思いも浮かんで、これで良かったんだろうか…という迷いも
実は少し出てきていた。

とはいえ、意外にも久しぶりに会った友達には割と好評で、
「私も止めようかな」と言ってくれた人が何人かいたのは
嬉しかったし、なにより年末になった今、一部を除いて
来た人だけに出すというのがこんなにも心穏やかなものか、
と、思いきってシフトして本当に良かったと思っている。