映画『糸』を観た。映画館に行くのは1月の『ラストレター』以来。
コロナ禍で行くのは初めてだったが、感染対策もしっかりしていて
安心して観ることができた。予告を見てから気になっていた映画。
近年見た邦画の中で1位ではと思うほど良かった。
歳を重ねて涙腺がもろくなっているとはいえ、
映画でこんなに泣いたのは初めてかもしれない。
平成を舞台とした人と人との出会いとつながりが
人生を織りなす糸のように丁寧に描かれていた。
すれ違いながらもそれぞれの場所で成長していく2人。
それを見守る周りの人たち。中島みゆきさんの曲が
ところどころ絶妙なタイミングで流れるのだけれど
とくに主人公の親友が歌う『ファイト』が心に染みた。
平成の幕開けと同時に物語が始まり、
平成の終わりとともに終わるので、
平成という時代を振り返る映画でもある。
生まれてから、平成という名とはほど遠い激動の
時代だけを過ごしている若い世代に思いを馳せた。