昨日は洋書の森のウィークエンドスキルアップ講座を視聴しました。
夏目先生が翻訳者になるまでのお話は、これまで講演会等で何度か
拝聴していて、その経緯をまとめられたnote「思い出すことなど」
も読んでいたので、今回はいいかな…と申し込まずにいたのですが、
数日前に突然、聞いてみようかなと思い立ち駆け込みで申し込んだ
のですが、これが大正解でした。
前半はたしかに以前聞いたことのある話だったものの、後半の
〈視聴者参加型〉のノンフィクションミニ講座では、訳し方に
とどまらず、最終的に何を目指して訳すのか、自分はどういう
本にしたいのか、といった1冊の本を訳すうえで重視している
ことについて伺うことができ、大変勉強になりました。
さらに、「書いてある通りに訳すのではなく読んだ通りに訳す」
「違う材料で同じ建物を建てる」、「読まれ方を意識する」など、
出版翻訳における大切な根幹を学ぶことができたのは貴重な体験
となりました。訳しているとつい木ばかりを見てしまい、原文と
つきあわせて合っているかどうかを考えることで頭がいっぱいに
なりがちですが、同時に森を見ることの大切さを痛感しました。
また、チャット欄を通して、視聴者とリアルタイムにやりとりを
しながら進めていくやり方が新鮮で、自宅で1人で聴いていても
大勢の人と同じ講座を共有しているという実感がわきましたし、
訳出について悩まれている箇所なども共有できて良かったです。
翻訳はともすれば孤独な作業になりがちですが、こうして大勢の
同業の方々と情報を共有でき、また第一線で活躍する先生のお話を
伺えたことは大変励みになり聴くことができて本当に良かったです。
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